2008-10-19

〔週俳9月の俳句を読む〕野口る理 永らえるということ

〔週俳9月の俳句を読む〕
野口る理
永らえるということ



月白の蔓さまざまのゆくさきざき  池田澄子

蔓の伸びてゆく先を照らすように月明かり。
うつくしい門出を見ているようだ。
リズムの楽しさに、どこへでもゆける蔓の自由さを感じさせる。
けれど、蔓の自由さとは月に導かれた必然性の上にあるのかもしれない。


ねむは実に汽船は沖に永らへて  さいばら天気

とても安らかな気持ちになれる句。
ねむのやわらかな、それこそ眠りのイメージと、
沖のはるかな、遠くてよく見えないイメージ、
それらが、永らえるということへの入口を作っているような気さえする。



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