2009-01-25

年代別週刊俳句2007年アンソロジー44人44句

年代別週刊俳句 2007年アンソロジー 44人44句


70代以上

野に穴を想へば月の欠けはじむ  柿本多映  第26号

出棺に真昼間使ふ烏瓜  岩淵喜代子  第26号

60代

メロンパン喰へば火葬の終りけり  山口東人  第14号

湖は平らなところボート浮く  雪我狂流  第7号

洗ひ髪ゆゑいきしちに火、と叫ぶ  佐山哲郎  第11号

50代

蟋蟀の体温ならば臍の緒ならば  大畑 等  第25号

夏の川ゴールデンタイムちらちらす  こしのゆみこ  第8号

夏至の日のオペラグラスに嘆きの場  菊田一平  第10号

以下でマニフェストどす絵符に馬刀貝  宮崎二健  第11号

枯芒風がまるめてをりにけり  矢羽野智津子  第35号

風の百合あつといふまに蝶にかな  馬場龍吉  第8号

年金を確かめに行く夏帽子  媚庵  第10号

肉親は姿勢正しく水に浮く  樋口由紀子  第6号

満月は水夫の匂ひさせて歩く  振り子  第24号

金曜の悪はきっちり中華風  小池正博  第8号

襟巻や誤読のやうに夜が来て  笠井亞子  第34号

よく回る耳鼻科の椅子へてんと虫  三宅やよい  第7号

やくそくの木綿豆腐を持ったまま  なかはられいこ  第16号

まだなにも叩いてゐない蠅叩  さいばら天気  第16号

羽の国の羽毛のやうな鱗雲  久保山敦子  第28号

遠く長い匙紫陽花が泣く音  井口吾郎  第10号

ラグタイムピアノ残菊炎上す  五十嵐秀彦  第25号

しぐるゝや川面近くに別の風  小池康生  第32号

大蚯蚓伸び切つてをり進まざる  寺澤一雄  第13号

天袋より引きずり下ろす聖樹かな  仲 寒蝉  第35号

冷房の効いてほのかに暗い部屋  村田 篠  第14号

波乗りの姿勢のままに呑まれけり  遠藤 治  第14号

大花火痩せた財布のようにいる  大石雄鬼  第16号

新米に隕石の粒混じりあり  谷口智行  第18号

マフラーや世界はかくもやはらかく  中原徳子  第35号

40代

貝殻を洗つてゆきし大夕立  金子 敦  第7号

金魚ゐて夜のつやつやしてゐたる  中嶋憲武  第16号

はつふゆや切り取り線をゆく鋏  加藤かな文  第31号

暖房機しくしくふうと止まりたる  太田うさぎ  第33号

水すべて撒いてしまひし撒水車  齋藤朝比古  第6号

冬日差す鏡に触るる赤ん坊  岡田由季  第17号

レモンシャーベット嘘つきの舌冷やす  津田このみ  第18号

噴水に釣瓶落としの音のこる  津川絵理子  第27号

30代

蚊のとほり抜けたるあとの背中かな  鴇田智哉  第11号

白百合の臓腑あらはに咲きにけり  田中亜美  第11号

白鳥定食いつまでも聲かがやくよ  田島健一  第32号

冬の日や額縁ばかり大きな絵  相子智恵  第34号

20代

木の中のやはらかき虫雪降れり  冨田拓也  第33号

国道に冬の匂ひのしてをりぬ  浜いぶき  第32号

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