〔週俳第100号の俳句を読む〕
榊 倫代
用済みのはずなのに
四月馬鹿缶に残れるシリカゲル 上田信治
ああ、あるあると思わされた。シリカゲルは軽く炒って水分をとばせば何度でも使えるらしいけれど、普通はそこまでしない。クッキーなり海苔なりを食べ終えた後はそのまま捨ててしまう。
用済みのはずなのに残っているシリカゲルのおかしさ。缶を開けた時のごくわずかな落胆。四月馬鹿らしい軽やかさがいい。
≫ 週刊俳句 第100号
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2009-04-12
〔週俳第100号の俳句を読む〕榊倫代 用済みのはずなのに
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