2009-05-31

後記+プロフィール 110

後記 ● 村田 篠


行ってみたいけれど行ったことがない、という場所が、どなたにもあると思います。私にとっては香港の九龍城がそれでした。行きたいと思っているうちに取り壊されて、地上から姿を消してしまったので、もう二度と行くことはできないのですが。
ふと、日本で九龍城のような場所ってあるのだろうか、あるとすればどこだろうか、と考えてみたことがあります。そのときなぜか、私の脳裏に浮かんだのが「中野ブロードウェイ商店街」でした。一緒にしたら、ブロードウェイ商店街の人に叱られるかもしれません。ですが、あの迷宮感覚とでもいえばいいのか、一度入ったらなかなか出られないようなところが、ちょっと似ているような気がしたのです。
……うーん、似てないですか?

 

さて、今週号はバラエティに富んだ内容です。今週から始まった「靴なしの淑女」は、週俳初の連載小説。主人公が「ちょっと変なモノ」を探して旅をします。作者の水夫清さんは、俳画作家でもあります。また、おなじみ石原ユキオさんの「はいく×まんが」が再登場。「評判録」は俳句関連新刊本について書かれたブログを紹介する新コーナーです。
どうぞ、お楽しみ下さい。

 

ではまた、次の日曜日にお会いしましょう。


no.110/2009-5-31 profile


■日原 傳 ひはら・つたえ
1959年山梨県生まれ。「天為」同人。句集に『重華』『江湖』『此君』。第32回俳人協会新人賞受賞。

■水夫 清 かこ・きよし
本 名;清水国治。ハワイ大学芸術学部卒。2000年ころより俳画の制作を始める。国内外の俳人の句に画をつけるというコラボレーションで今までに250人以 上、1200点以上の俳画を制作。現在は芭蕉の『奥の細道』の句をすべて俳画にするプロジェクを進めていて、ほぼ毎日一点のペースでブログに掲載中。世界俳句協会顧問、同協会俳画コンテスト審査員。ブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/kako_kiyoshi

■小池康生 こいけ・やすお
大阪出身大阪在住。「銀化」新人賞受賞。「銀化」同人。俳人協会会員。

■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)。2月1日に、第三号を発行。入手希望の方は、 yutakanoguti@mail.goo.ne.jpまで。進呈します。 サイト「野口家のホームページ」


■石原ユキオ いしはら・ゆきお
春夏秋冬新年とあんた愛した地獄の季節詰めた小指で襖に書くは十七文字のラブレター。1982年生まれ、岡山在住。http://www.d-mc.ne.jp/blog/575/

■小林哲也 こばやし・てつや
1957 年兵庫県伊丹市生まれ。サイト"April in Snow" (現在、更新停止中)、ブログ"豆腐に柳" を細々と運営中。

さいばら天気 さいばら・てんき
1955年兵庫県生まれ。1997年「月天」句会で俳句を始める。1998~2007年「麦」在籍。現在「豆の木」会員。現代俳句協会会員。ブログ「七曜堂」、「俳句的日常

■上田信治 うえだ・しんじ 
1961年生れ。「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。ブログ「胃のかたち」

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