2009-07-12

後記+プロフィール 116

後記 ● さいばら天気


「春樹200万部」というニュースの見出しを見て、「角川春樹」と思ってしまう自分は、だいぶ俳句に毒されているのでしょうか。ワープロを打っていて、「飛行」より「披講」が変換候補上位に、「白書」より「薄暑」がやはり上位に現れるのを見て、「わっ、困った、弱った!」と。

別に悪いことをしているわけではないのに。

いまだに、本屋で俳句総合誌を買うときは、裏向けで、レジカウンターに置きます。

別に、ふしだらな本ではないのに。

 

千葉の道ばたにある農家の直売場で買ってきたトマトを輪切りにして食べました。

おいしい。塩も何も要らない。そのまま食べてじつにおいしい。

世の中にはおいしくないトマトもたくさんあります。ふだん食べていると、まずいわけではないけれど、べつだんおいしくもないトマトがたくさん(外食だと、とりわけそう感じます。少なくとも私の行くようなところでは)。

おいしくないトマトが大量に出回っているということになります。なぜ、そうなるのか、不思議です。げんにこうしておいしいトマトがあるのに。

 

音楽は、ひとつ、いい曲があると、それをいろいろな人が演奏します。スタンダード曲が典型。クラシック音楽もそうです。そこが、音楽の素晴らしいところ、楽しいところだと、ずっと思ってきました。それにひきかえ、俳句は、文芸は、他人の曲を演奏(perform)することが叶わない。自分の曲を歌ったり弾いたりするしかない。ああ、つまらない。そう思っていましたが、岸本尚毅『俳句の力学』(ウエップ・2008年10月)に、季語という主題を人それぞれに演奏するのが俳句、といった記述があり、それ以来、俳句がすこし楽しいことのように思えてきました。実際、何をどのようにかを理解し実践しているとはまだ言えなくても、ずいぶんと気が楽になったのです。

で、さっきの話。「春樹」といえば、やっぱ、角川春樹ですよね。

 

また、次の日曜日にお会いしましょう。


no.116/2009-7-12 profile


■瀬戸正洋 せと・せいよう
1954年生まれ。月刊俳句同人誌「里」所属。句集に『俳句と雑文A』(邑書林・2009年4月)ほか。

■水夫 清 かこ・きよし
本 名;清水国治。ハワイ大学芸術学部卒。2000年ころより俳画の制作を始める。国内外の俳人の句に画をつけるというコラボレーションで今までに250人以 上、1200点以上の俳画を制作。現在は芭蕉の『奥の細道』の句をすべて俳画にするプロジェクを進めていて、ほぼ毎日一点のペースでブログに掲載中。世界 俳句協会顧問、同協会俳画コンテスト審査員。ブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/kako_kiyoshi

■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1994年、「炎環」入会とほぼ同時期に「豆の木」参加。2000年「炎環」同人。03年「炎環」退会。04年「炎環」入会。08年「炎環」同人。

■小池康生 こいけ・やすお
大阪出身大阪在住。「銀化」新人賞受賞。「銀化」同人。俳人協会会員。

小林鮎美 こばやし・あゆみ
1986年群馬県北部山沿い生まれ。文芸同人誌『界遊』に参加しています。

■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)。2月1日に、第三号を発行。入手希望の方は、 yutakanoguti@mail.goo.ne.jpまで。進呈します。 サイト「野口家のホームページ」


■浜いぶき
 はま・いぶき
1987年、東京生まれ。大学入学直後に慶大俳句に入会、俳句をはじめる。他大学などの句会にも参加。

■馬場龍吉 ばば・りゅうきち
1952年新潟県生まれ、東京都在住。第49回(2004年)角川俳句賞受章。「蒐」編集人。俳俳本舗BBS

■上田信治
 
うえだ・しんじ 
1961年生れ。「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。ブログ「胃のかたち」

さいばら天気 さいばら・てんき
1955年兵庫県生まれ。1997年「月天」句会で俳句を始める。1998~2007年「麦」在籍。現在「豆の木」会員。現代俳句協会会員。2003年「麦」新人賞、05年、06年「豆の木賞」受賞。ブログ「七曜堂

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