華甲の頭 伊藤伊那男
獅子舞に噛ます華甲の頭かな
手毬唄久しく聞かず忘れたり
負け独楽は吾が性ならむ諾へり
かの人の賀状もう来ずもう出さず
寒梅の香のはかなさも近江かな
心の臓のみのくれなゐ雪女郎
道問へば上る西入る蕪村の忌
毛糸玉転がしてみてまだ編まず
山焼の火の一筋の直情に
春障子よしなし事を母とゐて
●
2010-02-14
10句テキスト 伊藤伊那男 華甲の頭
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photo by Tenki SAIBARA
華甲の頭 伊藤伊那男
獅子舞に噛ます華甲の頭かな
手毬唄久しく聞かず忘れたり
負け独楽は吾が性ならむ諾へり
かの人の賀状もう来ずもう出さず
寒梅の香のはかなさも近江かな
心の臓のみのくれなゐ雪女郎
道問へば上る西入る蕪村の忌
毛糸玉転がしてみてまだ編まず
山焼の火の一筋の直情に
春障子よしなし事を母とゐて
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