紅 石嶌 岳
弥勒よりこゑの洩れたる春の山
春の夜を蝶の銀粉こぼしゆく
陽炎を食うて太れる女かな
蝶吹かれ来て立子忌も虚子の忌も
かげろふに鳥の入りたる悼みごと
真言の花のかをりに蝶の来て
くゎんおんに紅差しわたす春の暮
うすうすとさくらあかりを眠るなり
黒土に刺さるがごとく花散れり
八十八夜寒役者絵の紅嫌ひ
●
2010-03-21
10句作品テキスト 石嶌 岳 紅
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photo by Tenki SAIBARA
紅 石嶌 岳
弥勒よりこゑの洩れたる春の山
春の夜を蝶の銀粉こぼしゆく
陽炎を食うて太れる女かな
蝶吹かれ来て立子忌も虚子の忌も
かげろふに鳥の入りたる悼みごと
真言の花のかをりに蝶の来て
くゎんおんに紅差しわたす春の暮
うすうすとさくらあかりを眠るなり
黒土に刺さるがごとく花散れり
八十八夜寒役者絵の紅嫌ひ
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