2011-03-06

後記+プロフィール 202

後記 ● 山口優夢


今週号は、比較的、コンパクトにまとまった誌面になりました。また、ウラハイでは200号記念の誌上句会の投句一覧が発表されていました。



そんなに大きめでない発表なのですが、僕は今週号を最後に週刊俳句の「中の人」からは外れることになります。目指している音楽性の違いが顕著になったため脱退します…というのはウソで、4月から社会に巣立ってゆくために、こちらの活動の方は休止させていただくという形です。

アイドルグループを「卒業」してゆくアイドルのような感じです。とはいえ、原稿を書かせていただくことはあるかもしれません。

週刊俳句を手伝わせていただき、本当にいろいろと学ぶことが多かったです。原稿を書いてくださる方々は完全にボランティアなのに、いろいろな方がいろいろなトピックで原稿を書いてくださいました。インターネットという新しい媒体を忌避するのでも、珍しがるのでもなく、あくまで「道具」とみなして、いかに使いこなすかを柔軟に考えるということ。そのことに意識的な人々の、有形無形の(しかも無償の)協力があり、このような稀有な媒体が成り立っているのだということ。俳句という枠を超えて、現代におけるメディアの在り方を考える上でもそれらのことは重要なことだと思います。「メディアの在り方」などとちょっと堅苦しい言い方になったのは、4月から全然異なる形のメディアに就職するから、ということもあります。ともかく、こういった媒体に携わることができたことは、個人的に素晴らしい経験でした。

僕はあまり優秀な「中の人」ではありませんでしたので、僕が抜けたあとのあまり大きくない穴は、つい先ごろ入った生駒君がしっかり埋めてくれるものと思います。これからも週刊俳句は思いもよらない角度から俳句に揺さぶりをかける媒体であってほしいと願っています。

3月中はお手伝いしていますので、原稿依頼などすることもあったり、逆に投稿などもしていただけるとありがたいです。どうぞよろしくお願いします。



皆さま、今後とも週刊俳句をよろしくお願いいたします。

では。



no.202/2011-3-6 profile

■淡海うたひ おうみ・うたい
1955年神奈川県横須賀市生まれ。2004年、写真集『寺ねこ』(河出書房新社)俳句担当。2010年、第一句集『危険水位』(本阿弥書店)出版。俳誌「春月」同人。俳人協会会員。

■野口 裕 の ぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。最終号となる、二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)第五号を鋭意作成中。既刊希望の方は、
yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ

■神野紗希 こうの・さき
1983年6月4日、愛媛県松山市生。句集に『星の地図』。お茶の水女子大学博士課程在籍。

■長谷川 裕 はせがわ・ゆたか
1950年東京生まれ。「百句会」世話人。句集に『彼等』(西田書店2003年)。

■榊 倫代 さかき・みちよ
1974年生まれ。「天為」同人。

三木基史 みき・もとし
1974年生まれ。「樫」所属。第26回現代俳句新人賞。


■生駒大祐 いこま・だいすけ
1987年三重県生まれ。「天為」「トーキョーハイクライターズクラブ」所属。「東大俳句会」等で活動。blog:湿度100‰

■山口優夢 やまぐち・ゆうむ
1985 年、東京生まれ。東大・早稲田など東京の学生俳句サークルやTHCなどの超結社句会に参加。第六回俳句甲子園団体優勝・個人 最優秀賞。第二回龍谷大学青春俳句大賞大学生部門最優秀賞。第四回鬼貫青春俳句大賞優秀賞。好きな惑星は火星。2008年12月より銀化所属。アンソロ ジー『新撰21』(2009)に参加。2010年第56回角川俳句賞受賞。ブログ「そらはなないろ」

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