カナリア 宮本佳世乃
山あひに立冬のきて絡みつく
初時雨なりカナリアに羽のある
早退や十一月のローマに岸
ブローチの光が飛んで冬の森
束見本から山茶花のあふれだす
冬眠の前にさびしくなつておく
冬夕焼峠に豆のある暮らし
本棚へ冬の野原を閉ぢ込める
綿虫に乗つて背中のすかすかす
ふゆざくら山のうしろのとんびの巣
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2011-11-27
10句作品テキスト カナリア 宮本佳世乃
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
カナリア 宮本佳世乃
山あひに立冬のきて絡みつく
初時雨なりカナリアに羽のある
早退や十一月のローマに岸
ブローチの光が飛んで冬の森
束見本から山茶花のあふれだす
冬眠の前にさびしくなつておく
冬夕焼峠に豆のある暮らし
本棚へ冬の野原を閉ぢ込める
綿虫に乗つて背中のすかすかす
ふゆざくら山のうしろのとんびの巣
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2 comments:
第2回週俳賞受賞作も良かったけど、こちらの方が好き。ミクロとマクロの「交感」が素敵。
Kikaさま
恐縮です。先日の玉と石の観賞、しっかりと心に留めてあります。
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