ビル風 田中朋子
木枯し一号ぱらりと塩を振る
枯菊の高さに犬が来ていたり
したたかな夜と毛皮と煙草の火
のっけから赤子が泣いて冬木立
ビル風に冬日の匂い攫われる
ルポライター音立ててゆく落葉道
街師走めがね掛けたり外したり
抜け殻のブーツよれよれ聖夜の灯
けいと玉妹分として愛す
てくてくと歩く小春の異邦人
●
2011-11-27
10句作品テキスト ビル風 田中朋子
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
ビル風 田中朋子
木枯し一号ぱらりと塩を振る
枯菊の高さに犬が来ていたり
したたかな夜と毛皮と煙草の火
のっけから赤子が泣いて冬木立
ビル風に冬日の匂い攫われる
ルポライター音立ててゆく落葉道
街師走めがね掛けたり外したり
抜け殻のブーツよれよれ聖夜の灯
けいと玉妹分として愛す
てくてくと歩く小春の異邦人
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