2011-12-11

〔週俳11月の俳句を読む〕マイマイ

〔週俳11月の俳句を読む〕
好きな句をあげてみます。

マイマイ


好きな句をあげてみます。

消えてゐるテレビの中の秋日和 笹木くろえ

テレビの黒い画面に映った秋の風景とも読めるし、それまで秋日和を写していたテレビが消えた場面とも読める。

いずれにしろこのようなところの秋日和を詠む作者に興味あり。


蝸牛踏んで喪中のカフカなり 豊里友行

「喪中のカフカ」とは作者自身のことか。蝸牛は踏めば死ぬだろう。追悼と目前の新たな死。命というものへの何か割り切れない不条理感。


小春日やわたくしたちは互いに素 菊池麻美

小春日に包まれていながら、お互いに共通の「素数」がないと自覚する間柄って・・・。そうだから夫婦?親友?それともまったく赤の他人?いろいろ想像させて頂きました。


色鳥や回転ドアに息とめて 山下彩乃

私も回転ドアを前にすると一瞬息を止める気がする。色鳥が美しい。
回転ドアが万華鏡のように回りだす。


枯菊の高さに犬が来ていたり 田中朋子

「だからどうだ」ということはないのだが、「高さ」が俳人の視点。
ちょっとした発見が楽しい。


冬眠の前にさびしくなつておく 宮本佳世乃

とにかく可笑しくて好き。
ひとしきり笑った後で、でも冬眠って実はそうなのかもと思わせる不思議なリアリティー。             


笹木くろえ 流星嵐 10句 ≫読む
豊里友行 祖母眠る 10句 ≫読む
菊池麻美 神去月 10句 ≫読む
山下彩乃 野 蛮 10句 ≫読む
田中朋子 ビル風10句 ≫読む
宮本佳世乃 カナリア10句 ≫読む

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