2012-03-04

若者も枯れる街角 依光正樹

若者も枯れる街角

依光正樹

われわれは集まるために俳句をやっている。

そんなたわいのないことに気づいたのは、『俳コレ』のシンポジウムのことだ。

若い作者が結社に属していないことについて、先達からは「よくない」「危険だ」という意見があった。

なるほど、と思いながら小さな結社を持つ自分が、そして連衆が「クンツァイト」を立ち上げたのは、人が集まる器をつくりたかったのではなかったのか、と思った。

一人で句を書いていても誰かに見てもらいたい。句会がしたい。句をたしかめたい。そう思わない人は少ないのではないだろうか。
 
23年前は〝若者の句会〟であったクンツァイトも、今は皆40代になってしまった。

しかし、いまでも〝若い句会〟の自負を持って活動している。

そんなある日、「『俳コレ』で〈クンツァイト〉を知りました」、と言って26歳の若者が入会してきた。

インターネットや出版物の影響は大きいものだなぁと感心した。またたいへんな恩恵を受けたものだとも考えている。

「週刊俳句」にクンツァイトの精鋭6人の句の発表の機会が与えられた。この中で中谷みのり、神山朝衣、導月亜希はクンツァイトにしか所属しておらず、活字デビューとなる。

こんなすばらしいチャンスをいただき、昂ぶりを隠しきれずにサイトアップを待っている。

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