〔今週号の表紙〕
第329号 ミズクラゲ
橋本 直
しながわ水族館で撮りました。
海っぱたに住んでいると、ミズクラゲって、まったくどうにもありふれたやつです。
触手もあるんだかないんだかで、ありふれてるのに、
クラゲの画を描いたら誰にも描いてもらえない姿をしています。
あの長い脚をひくクラゲらしさ、迫力がぜんぜんない。
なんか、影が薄い感じがします。
とはいえ、ありふれてるおかげで海水浴で一日遊んでいれば、必ずどこかは刺される。
(刺されても、対して毒が無いのもまた影が薄いですが)
それから、満ち潮になると流されて川にあふれたり、
大発生して原発の冷却水取水口に詰まりそうになって、
ニュースになることもたまにはあります。
ところで、ミズクラゲって、どうしてミズクラゲなんでしょう?
ググると、水くらい透明って説明は見つけたんですけど、
写真の通りで、そんな透明かよ?と疑問に思うし、
クラゲって大概そういうもんやんか、とも思ってしまいます。
あるいは、クラゲの中でももっともありふれたやつだから、
「水並」にたくさんいるってことか?とか思ったりもします。
本当のところ、由来はわからないのだけれど、
子供の頃にトモダチと遊んでいて、ミズクラゲを掬ってきて、
防波堤のコンクリートの上で干すと、
やがてほぼ水になって溶けてなくなるのを
面白がって何度もやっていたことがあります。
(オトコノコは一通り残酷な遊びが好きですね)
もしかすると、溶けて水になるクラゲだから、
ミズクラゲなのかもしれません。
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