週俳2015年11月のオススメ記事
燕の白 上田信治
●2015角川俳句賞落選展 2015年11月1日号
今年も落選展、やってます。20代作家がたくさん、予選通過作も多数、いつもどおりかそれ以上の作品の充実なのですが、鑑賞記事がまだなんです、鋭意準備中。もうすぐ、お届けできると思います。参加者の皆様、もう少しお待ち下さい。
●名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫 (17) 今井 聖 2015年11月8日号
勤めいやな朝まつこうから燕の白 和知喜八
まっこうからくる燕の白は鮮烈でエネルギッシュ。怠けたい「私」に対して一見叱咤しているように見えるが鳥だって飢えによってうながされている。
燕という別の生命、別の意識体の侵入によって、更新される主体。
今井さんは掲句を、「男」におしつけられた「あらまほしき倫理の逆をいく」「工場要員の、営業最前線の、泥まみれの二等兵の「本音」」であり、社会的エリート達による因襲的な俳句を更新するものだと書きます。
しかし、掲句の読みで提示される今井さんの視点は、「あらまほしき」社会性俳句の倫理観を歴史的にカッコに入れるに十分なもので、もうこの句は「なんだこりゃ」には見えません。
2015-12-27
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