中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
第49回 レッド・ツェッペリン「胸いっぱいの愛を」
天気●ギブソン社が経営破綻で破産申請だそうです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180501-00000141-jij-n_ame
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天気●減ってるんでしょうね。
憲武●価格の問題もあるかもしれません。
天気●まあ、いろいろ経営上の問題点もあったのでしょうね。数年前、自動チューニング機能を弦巻きに標準装備したのを見て、迷走してる、と思いましたよ。
憲武●なるほどー。兆候はあったわけですね。
天気●さて、ギブソンと聞いて、誰を思い出すかは人それぞれで、個人的にも一人に絞るのは難しいのですが、レッド・ツェッペリン「胸いっぱいの愛を」を聞きたいと思います。
天気●ギブソン社のレスポールのイメージは、ジミー・ペイジのこの、サンバースト(ギターボディの色柄)、ストラップを長くして、下のほう、ほぼもう股間にぶら下げるというスタイル。
憲武●このスタイル、フォロワーがかなり出ました。長髪でレスポール、ストラップがだらーんと長い。それだけでもうギターが上手くなったような気分。
天気●この曲、ロックかつサイケかつポップで大好きなんです。とりわけ、3分18秒、ジミー・ペイジのギターソロが始まるところ。このソロには、レスポールの太く歪んだ音がぴったり。
憲武●セカンドアルバムの一曲めですね。きらびやかなソロです。ライブには欠かせない曲です。
天気●レッド・ツェッペリンに限らず、70年代のロックは、レスポールをマーシャルのアンプで歪ませた音(ディストーション)が主要成分。とくにハードロックにはレスポールのちょっと湿り気のある太い音が欠かせないものでした。いわゆるアメリカン・ロックにフェンダー社の乾いた音が欠かせないのと両輪。
憲武●アメリカン・ロックの乾いた音の感じが、ぼくはちょっと好みではないです。やはりロックは湿り気があったほうがいいです。
天気●ちなみに、日本で、レスポールをいちばんかっこよく鳴らすのは奥田民生だと思っています。
憲武●奥田民生はかなりのレスポールフリークとか。
天気●惜しい会社をなくしました。冥福を祈ります。といっても会社更生法で、ブランドや楽器作りは続くみたいですけどね。
(最終回まで、あと952夜)
(次回は中嶋憲武の推薦曲)
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