2018-05-13

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 第50回 ビージーズ「メロディ・フェア」

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
第50回 ビージーズ「メロディ・フェア」

憲武●若葉の季節になると、決まって思い出す映画があるんです。その中から印象深いものをひとつ。ビージーズで「メロディ・フェア」。




憲武●いいですね。この映画、「小さな恋のメロディ」は1971年に公開されました。本国イギリスでは全くヒットしなかったんですが、日本では大ヒット。

天気●私は中3か高1。この映画は、いま告白するのはひじょうに恥ずかしいのですが、感動的に観たですよ。

憲武●邦題がね、恥ずかしくて、あまり言えない感じでした。71年当時、フジテレビで月曜から土曜まで毎日、19時30分からクイズグランプリ、19時45分からスター千一夜やってまして、どっちかの番組の提供が旭化成だったんです。で、旭化成のCFに「小さな恋のメロディ」の幾つかのショットが使われてて、すんごく観に行きたくなっちゃったんです。まあ、こういう曲も使われてました。



天気●サントラ盤も買ったのですが、この曲が好きでした。なんか胸がはちきれそうな曲調と歌唱でね。

憲武●はちきれそうなんですよ。甘酸っぱくて。サントラも当然持ってます。メロディのことを思いながら、走って一等になってしまうというシークエンスで使われました。この曲。ああ、えーと、で、観に行ったんですよ。有楽町のニュー東宝シネマ1へ。小5だったんで母に連れられてですが。

天気●母親と一緒に観るのは、ちょっと照れる映画です。

憲武●これがすごい行列。みんなきっと、旭化成のCF観て来てるんだなと思いました。まあ、こういう曲もありました。



天気●今の時期にぴったり。

憲武●いいですね。二人が墓地を歩いてくるところを望遠で捉えたショット。カメラ前を羽虫が横切るとこなんかニクい。

天気●細かい。

憲武●で、並んでたら母がイライラし出して、「映画なんて並んで観たことなんかない」とか言い出して、そりゃそうです。浅草の六区あたりで生まれたんで、小さい頃から顔パスで観てたそうですから。

天気●江戸っ子ですね。映画「タナカヒロシのすべて」(2005年/田中誠監督)の加賀まりこのイメージ。

憲武●で、怒っちゃって一人で、ぼくを置いて買い物に行っちゃったんです。ま、開館の頃には戻ってきましたけど。

天気●戻ってくるところがキュート。

憲武●前に並んでた学生風のカップル、当時はアベックって言ってましたね、が、ぼくを可愛そうと思ったのか、ガムをくれたんです。ロッテのスペアミントガム。

天気●思い出はミント味っすね。

憲武●あの人たち、今ごろどうしてますかね。

天気●別れてるでしょ。きっとそれぞれ違う伴侶と……。セラヴィ・セラヴィ。

憲武●その後3年くらいしてリバイバル上映された時も観に行きました。有楽町のスバル座。有楽町のガード下に「アンジェラ・マオの女活殺拳」ていうクンフー映画のポスター貼ってありました。ま、少なくともこの映画「小さな恋のメロディ」、30回は観てます。ハヤカワ文庫のアラン・パーカーの原作も読みましたよ。

天気●30回! バカでしょ?w 


(最終回まで、あと951夜) 
(次回は西原天気の推薦曲)

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