縫 目 齋藤朝比古
仙人掌の花押し出してゐたりけり
硬球の縫目のごとき百足虫かな
縦よりも横に長くて泉なり
金属を通つてきたり夏の水
敵味方入り乱れたるシャワーかな
左の目ばかり開きて昼寝覚
正の字の書きかけのT大南風
峰雲の縁よりだらしなくなりぬ
むちうちのやうな首もて扇風機
ががんぼの吹かれて自由とは違ふ
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2008-06-15
10句作品テキスト 斉藤朝比古 縫目
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
縫 目 齋藤朝比古
仙人掌の花押し出してゐたりけり
硬球の縫目のごとき百足虫かな
縦よりも横に長くて泉なり
金属を通つてきたり夏の水
敵味方入り乱れたるシャワーかな
左の目ばかり開きて昼寝覚
正の字の書きかけのT大南風
峰雲の縁よりだらしなくなりぬ
むちうちのやうな首もて扇風機
ががんぼの吹かれて自由とは違ふ
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