2008-09-28

10句作品テキスト 武井清子 笹山

 笹 山    武井清子

地にふれて草にしづみて秋の蝶

葉脈の大きく走り露の玉

笹山は露に埋れてゐたりけり

揉みあうて鯉の寄りくる初紅葉

汀への道秋草のほしいまま

ふつくらと脛のわけゆく草の花

琵琶島に松の木多し秋の風

波がしら見んと高きに登りけり

秋深む対岸に焚く炎のいろも

双眼鏡・硯・地球儀・獺祭忌

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