共に憐れむ 詩経「秦風」によせて
高山れおな
車鄰 くるまはりんりん
枯ラ山のあかるき瑟(こと)は並び鼓(ひ)く
駟驖 してつ
狩場(かりには)に煙るは時の辰(とき)の牡
小戎 せうじゅう
まだ会へぬ蛇腹の君子を念ふ秋
蒹葭 よしとあし
美しき島(フオルモサ)は露原隠れさまよふ島
終南 しゆうなん
顔は渥(こ)き丹(べに)の如し爽籟君子
黄鳥 くわうてう
穴に臨めば底に日の道鵙啼いて
晨風 しんぷう
北の林冷たき鳥の名が過ぎて
無衣 ころもなし
あはれむは電脳の銀河子(きみ)と同(とも)に
渭陽 ゐやう
渭(ゐ)の河の陽(きた)へ秋日を見うしなふ
権輿 ことのはじめ
秋風に今も始祖蝶浮き沈み
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2008-10-05
10句作品テキスト 高山れおな 共に憐れむ
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