花 札 山口昭男
初蝶のニクロム線の匂ひかな
舟底に溜る雨水百千鳥
春愁のポップコーンの黒き莢
花札の裏は真黒田螺和へ
湯ほてりの身を満開の花に置く
まどろみのびくつとひるのさくらかな
こでまりの咲いて手首のよく冷えて
酒蔵の漆喰暗し遠蛙
蟻地獄見事に家の朽ちてあり
やつかいな人の来てをり鱧の皮
●
2009-04-05
10句作品テキスト 山口昭男 花札
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photo by Tenki SAIBARA
花 札 山口昭男
初蝶のニクロム線の匂ひかな
舟底に溜る雨水百千鳥
春愁のポップコーンの黒き莢
花札の裏は真黒田螺和へ
湯ほてりの身を満開の花に置く
まどろみのびくつとひるのさくらかな
こでまりの咲いて手首のよく冷えて
酒蔵の漆喰暗し遠蛙
蟻地獄見事に家の朽ちてあり
やつかいな人の来てをり鱧の皮
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