2009-05-03

10句作品テキスト 星野高士 鳥の巣

 鳥の巣  星野高士

春暁やまだ揃はざる靴の音
仰ぐより残んの花にある盛り
突き抜けるほどでもなくて風光る
杣道も何れ消えゆく忘れ霜
江東区墨田区指定浅蜊飯
鉄骨の静かに組まれ春の昼
円卓の中心なるは桜烏賊
鳥の巣の他は目立たぬ一樹かな
虚子旧居まつすぐ行けば春の海
春惜む雲の容チの出来具合ひ

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