ランナー 河野けいこ
橋あれば橋をゆくなりなめくぢり
この道は蛇を飛び越えねばならぬ
噴水の重心移る途中なり
病室に父の裸を見てしまふ
鳥も人も夕立前を急ぎけり
夏の夜のストロボ乳房感応す
白南風や双眼鏡で追ふランナー
赤ん坊は母音で答ふ金魚玉
足裏に砂の音する昼寝覚
桐の花笑はぬ母と笑ふ父
●
2009-06-21
10句作品テキスト 河野けいこ ランナー
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
ランナー 河野けいこ
橋あれば橋をゆくなりなめくぢり
この道は蛇を飛び越えねばならぬ
噴水の重心移る途中なり
病室に父の裸を見てしまふ
鳥も人も夕立前を急ぎけり
夏の夜のストロボ乳房感応す
白南風や双眼鏡で追ふランナー
赤ん坊は母音で答ふ金魚玉
足裏に砂の音する昼寝覚
桐の花笑はぬ母と笑ふ父
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