あを 櫂未知子
空港やマスクをかけて一人客
外套の汲めども尽きぬあをさかな
飛行機はいづこに眠る冬初め
小樽には小樽の坂や雪催
冬ざれてふ贅を尽くせる港かな
雪虫の嵩とも言へぬ嵩に酔ふ
水菓子は病室の華日短
母を出でゆく赤きあれこれ雪降りぬ
冬の灯のひとつと思へ無影燈
父に会へる電気毛布にまどろめば
●
2009-11-08
10句作品テクスト 櫂未知子 あを
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
あを 櫂未知子
空港やマスクをかけて一人客
外套の汲めども尽きぬあをさかな
飛行機はいづこに眠る冬初め
小樽には小樽の坂や雪催
冬ざれてふ贅を尽くせる港かな
雪虫の嵩とも言へぬ嵩に酔ふ
水菓子は病室の華日短
母を出でゆく赤きあれこれ雪降りぬ
冬の灯のひとつと思へ無影燈
父に会へる電気毛布にまどろめば
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