庚寅歳旦 八田木枯
晴れて久しき元日の祖父屏風立
煩悩の手鞠ついてはつき外し
むさし野は男の闇ぞ歌留多翔ぶ
落羽子のはね吹かれをり庭只海
平和呆けよろしからずや独楽は跳ね
鳥追のしはがれごゑの猥らとも
ひとりでにひらくことあり歌留多函
手毬よく弾み明治の民草よ
傀儡のねむりゐし間に爪はのび
ゆつくりと揺れて繭玉有卦に入る
●
2010-01-03
新年詠テキスト 八田木枯 庚寅歳旦
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
庚寅歳旦 八田木枯
晴れて久しき元日の祖父屏風立
煩悩の手鞠ついてはつき外し
むさし野は男の闇ぞ歌留多翔ぶ
落羽子のはね吹かれをり庭只海
平和呆けよろしからずや独楽は跳ね
鳥追のしはがれごゑの猥らとも
ひとりでにひらくことあり歌留多函
手毬よく弾み明治の民草よ
傀儡のねむりゐし間に爪はのび
ゆつくりと揺れて繭玉有卦に入る
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