2010-02-07

10句テキスト 古谷空色 春夕焼

春夕焼  古谷空色


いちわう男子枯蔦の地図壁にあり

枯蘆怒濤工場の錆極む

尻据ゑて湯船きゆと鳴る霜夜かな

幹のチェンソー木屑噴出冴返る

顎まで上ぐるジッパー春夕焼

花の芽の枝より勃ちぬ黒々と

オフィーリア恍惚の?水草生ふ

春雪のざらざら残る医院かな

美少女の美脚に春の河溢る

桃の花猫のまぶたのもう閉ぢさう

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