2010-12-26

週刊俳句2010年アンソロジー85人85句〔3/3〕

週刊俳句2010年アンソロジー 84人84句

〔3/3〕


※新年詠、落選展出品作は割愛させていただきました

カーテンの折り目の固き帰省かな  岡本飛び地 第174号

あさがほの鉢にはなんとなく貝殻 しなだしん 第174号

何も見えない
太陽の
駅の
便所が遠い          高山れおな 第175号

金魚にもめしの時間の来たりけり  たかぎちようこ 第175号

かりがねや水の構造式うつくし 今村恵子 第176号

水澄むやふたつの言葉だけ持つて 宮本佳世乃 第177号

化粧せりつぶさに障子貼るごとく さいばら天気 ウラハイ9月14日

白帝の隠し鏡のやうな池 下村志津子 第178号

爽籟や胸の谷間にボンジュール 澤田和弥 第179号

新婚の女の浮かぶプールかな 杉原祐之 第179号

サボテンに棘あることの明るさよ 村田篠 第180号

甲板に石炭匂ふ銀河かな 村越敦 第180号

露けしや今日引退の守備位置よ 清水哲男 第181号

アイロンの鼻先進む枯野かな 石井浩美 第182号

うどん屋の湯呑みですから箸ですから くんじろう  第183号

チェリストを映してはるか露の玉 杉山久子 第183号

鶏頭や目玉飛び出すほど笑ふ 彌榮浩樹 第185号

露虫に拭き込まれたる長廊下 武藤紀子 第186号

おほげさな風の来てゐる萩の庭 柘植史子 第186号

日向ぼこの父の頭のかたちかな 清水良郎 第186号

犀ほどの沈黙灯火親しめり 近恵 第187号

姉が飼う
アルカイックな
雨蛙         久留島元 第187号

オリオンや眼鏡のそばに人眠る 山口優夢 第187号

雁渡し電車に前と後ろあり 寺澤一雄 第187号

枯木には雪が咲くから泊まつてけ 山口都茂女 第188号

曲りたるところ密なり冬銀河 土肥あき子 第189号

目の覚めるやうなレッドにして湯湯婆 上田信治 第190号

ほんたうの夜のきてゐる海鼠桶 高橋博夫 第191号

こけしの目眉より細し山に雪 広渡敬雄 第191号

さて豚のポケツトにヒヤシンスかな 荒川倉庫 第191号

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