山口優夢 海
草の穂やこはれたものはすてませう
十字架を見上げてをれば火恋し
秋風の波止場に漫画・畳・服
瓦礫の間に間に人声やいわし雲
コスモスが胞子のやうに伸びてゐし
とんぼうや瓦礫片づければ荒野
秋の暮闇が手足にとりつきぬ
二度と灯のともらざる家雁渡る
でも僕が逃げても逃げなくても月夜
帰るのは人住むところ月鈴子
●
2011-10-23
10句作品テキスト 山口優夢 海
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
山口優夢 海
草の穂やこはれたものはすてませう
十字架を見上げてをれば火恋し
秋風の波止場に漫画・畳・服
瓦礫の間に間に人声やいわし雲
コスモスが胞子のやうに伸びてゐし
とんぼうや瓦礫片づければ荒野
秋の暮闇が手足にとりつきぬ
二度と灯のともらざる家雁渡る
でも僕が逃げても逃げなくても月夜
帰るのは人住むところ月鈴子
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