2012-03-04

10句作品テキスト 依光正樹 独行

 独行  依光正樹

子が懸けし巣箱も寒くなりにけり
手紙書かぬ吾怖しや梅の花
梅林やさとられずして目白の木
子を産んで子を預けたる野火のころ
どんな帽子この子に春を呼びたるは
春の海波を窪ますほどに鳥
君が代の伴奏を拒否したる花
囀を光と聴きしその夜かな
人入れて庭を造れる雲雀かな
先生の凡才憎し雪兎


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