咲きながら 宮本佳世乃
冬麗の布をひらいてゆく瞼
誰よりも大きな石の冷たかり
冰りたる水面に奥のありにけり
かうかうと氷に空がある拝む
猟銃のまぶしき音の一度きり
日脚伸ぶいまらふそくのらのあたり
鳥がきて雪の林のひかりけり
幣束の揺れたる風と春を待つ
咲きながらおほかみの足跡のゆく
富士山にゆふがたのあり冬終る
●
2013-02-03
10句作品テクスト 宮本佳世乃 咲きながら
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
咲きながら 宮本佳世乃
冬麗の布をひらいてゆく瞼
誰よりも大きな石の冷たかり
冰りたる水面に奥のありにけり
かうかうと氷に空がある拝む
猟銃のまぶしき音の一度きり
日脚伸ぶいまらふそくのらのあたり
鳥がきて雪の林のひかりけり
幣束の揺れたる風と春を待つ
咲きながらおほかみの足跡のゆく
富士山にゆふがたのあり冬終る
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