皆川 燈 千年のち
煙るような目をしていたり梅咲いて
寒夕焼から国境がこぼれおちる
日本水仙ささやくときは首くいと
東風に吹かれて薄薔薇色の墓の辺へ
はずんで孤独いつまでもシャボン玉
水温むと今日エウロパより便り
巣立ったら槐の枝へ行くつもり
﨟たけて千年のちも苦蓬
かげろいて手を振りあいて同胞(はらから)
記憶夢淡きもののみ咥えくる
●
2013-02-17
10句作品テクスト 皆川 燈 千年のち
登録:
コメントの投稿 (Atom)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
皆川 燈 千年のち
煙るような目をしていたり梅咲いて
寒夕焼から国境がこぼれおちる
日本水仙ささやくときは首くいと
東風に吹かれて薄薔薇色の墓の辺へ
はずんで孤独いつまでもシャボン玉
水温むと今日エウロパより便り
巣立ったら槐の枝へ行くつもり
﨟たけて千年のちも苦蓬
かげろいて手を振りあいて同胞(はらから)
記憶夢淡きもののみ咥えくる
●
0 comments:
コメントを投稿