2013-12-01

10句作品テキスト 高崎義邦 冬

冬   高崎義邦

短日の息吹き込んで鳴る楽器
わたしくは若者 潔く湯ざめ
あの家は今生きてます干布団
息白く手品師の立つアーケード
ことごとく餃子は焼死冬の夕
凍星やミルク垂らしたままの皿
テトリスはいつも上から下へ冬
着ぶくれてデモ隊一層非力なる
武器として大根 武器として白菜
底冷えの日記は愛と嘘で埋め


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