野口る理 四月
うぐひすを籠め温もれる紙コップ
肉球を撫で逆撫でて蓬かな
花吹雪から卵焼き守りけり
迷ひつつ紫雲英を装備して姉は
もうすでに未来の虻となつてゐる
春の野に貧乏神の黄色き歯
永き日の栗鼠駆けのぼる樹の匂ひ
鳥の巣にちやうどいいジグソーパズル
春宵や石鹼に透く果実片
きつと捨てる風船ひとつ購はん
2014-04-13
10句作品テキスト 野口る理 四月
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photo by Tenki SAIBARA
野口る理 四月
うぐひすを籠め温もれる紙コップ
肉球を撫で逆撫でて蓬かな
花吹雪から卵焼き守りけり
迷ひつつ紫雲英を装備して姉は
もうすでに未来の虻となつてゐる
春の野に貧乏神の黄色き歯
永き日の栗鼠駆けのぼる樹の匂ひ
鳥の巣にちやうどいいジグソーパズル
春宵や石鹼に透く果実片
きつと捨てる風船ひとつ購はん
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