喰積 小野あらた
喰積を広々使ふ煮しめかな
伊達巻の渦の短き去年今年
取皿にごまめの向きを揃へけり
まっすぐに背骨の暗きごまめかな
数の子に黒皿透けてみどりいろ
太箸に栗きんとんの甘さかな
結昆布結び目の暗きをつまむ
貝割れの厨に育つ淑気かな
ぼんやりと角の見えたる雑煮餅
日脚伸ぶ醤油を弾く目玉焼き
●
2015-01-25
10句作品テキスト 小野あらた 喰積
登録:
コメントの投稿 (Atom)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
喰積 小野あらた
喰積を広々使ふ煮しめかな
伊達巻の渦の短き去年今年
取皿にごまめの向きを揃へけり
まっすぐに背骨の暗きごまめかな
数の子に黒皿透けてみどりいろ
太箸に栗きんとんの甘さかな
結昆布結び目の暗きをつまむ
貝割れの厨に育つ淑気かな
ぼんやりと角の見えたる雑煮餅
日脚伸ぶ醤油を弾く目玉焼き
●
0 comments:
コメントを投稿