一日 馬場古戸暢
朝の音いやだな起きる音
髭剃りへ風来る窓だ
吊れない首が汗かく
さかむけを食む女の睫を見つめていた
珈琲薫るさぼる南天
降り始めた空へ口開けてやる
爪のかたちにずれがある定刻
アイス買うて帰る夏夜猫
褥濡らした夕立だったか
シュラフで寝入る台所の軋む音
●
2015-07-19
10句作品テキスト 馬場古戸暢 一日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
一日 馬場古戸暢
朝の音いやだな起きる音
髭剃りへ風来る窓だ
吊れない首が汗かく
さかむけを食む女の睫を見つめていた
珈琲薫るさぼる南天
降り始めた空へ口開けてやる
爪のかたちにずれがある定刻
アイス買うて帰る夏夜猫
褥濡らした夕立だったか
シュラフで寝入る台所の軋む音
●
0 comments:
コメントを投稿