器のかたち 千倉由穂
暮らしより遠のく身体鰯雲
秋蝶の家族であった風ばかり
交番の神木として紅葉せり
恋風という語恐ろし実南天
寒風を切り寒風として漕げり
マスク押し進めるように歩む人
凍星のどこかでペンを置く教師
家族という器のかたち寒牡丹
鉛筆を削る凍星には見せず
生きるとは待つこと羆も人間も
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毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
器のかたち 千倉由穂
暮らしより遠のく身体鰯雲
秋蝶の家族であった風ばかり
交番の神木として紅葉せり
恋風という語恐ろし実南天
寒風を切り寒風として漕げり
マスク押し進めるように歩む人
凍星のどこかでペンを置く教師
家族という器のかたち寒牡丹
鉛筆を削る凍星には見せず
生きるとは待つこと羆も人間も
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