あがりやう 渡部有紀子
吊雛めでたきものは土のもの
雛段のひときは低き牛の角
貌覆ふ雛ひとつに箱ひとつ
百夜分恋ひたる猫の声白し
草若葉棒で描く輪の続く径
青き踏む面白きこと面白く
草餅の少し尖つてゐるところ
三猿に草餅一つ誰が喰ふ
犬の墓訪ふは草笛手の中に
草笛を吹くとき肩のあがりやう
●
2016-03-06
10句作品テキスト 渡部有紀子 あがりやう
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photo by Tenki SAIBARA
あがりやう 渡部有紀子
吊雛めでたきものは土のもの
雛段のひときは低き牛の角
貌覆ふ雛ひとつに箱ひとつ
百夜分恋ひたる猫の声白し
草若葉棒で描く輪の続く径
青き踏む面白きこと面白く
草餅の少し尖つてゐるところ
三猿に草餅一つ誰が喰ふ
犬の墓訪ふは草笛手の中に
草笛を吹くとき肩のあがりやう
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