2017-05-21

作品 高山れおな かなしばり四季之詞〔忌日俳句篇〕、その他 17句

作品17句
かなしばり四季之詞〔忌日俳句篇〕、その他 
高山れおな 














旧暦一月六日
ゆふぎりき たれ を なには の ゆめ で まつ

旧暦三月十五日
ゆふばえ は まなこ とぢ ても うめわかき

旧暦五月二十八日
にげまはる とき かゞやけり なりひらき

十月十三日
くも しろき あらかは を ひゞ ゆきひこき
ゆふなみ の マニエラ に そひ あき は きぬ

十一月二十五日
ヘレニズムはいく で あそべ いうこくき

ずいと出る軍艦巻や花の頃

花影(くわえい)踏み踏む我が俳は猫である

残像はみなベロ藍の春や昔














人の名も汗も流れて乾きけり

国立歴史民俗博物館 落合左平次道次背旗
花と散る磔の旗あかはだか

冷房に飯喰ふ天地赫奕(かくえき)と

秋天を飛ぶ玉音よ雑音よ

秋風にたゞよふ鳩の眼やいくつ

ドヤ顔も小顔も急ぐ神の旅

神の旅雲の上はた草の原

動機なき俳句つらぬる懐手

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