〔今週号の表紙〕
第353号 走るための
佐藤文香
河原に出るため階段をのぼり、手すりにふれたら、かんたんに身をのりだす。
そこはわたしたちの希望らしくひらけた。
平たさは走るための。
冬は目にきた。
あなたはわたしを追いこさないので、ふりかえるのは踊りの仲間。
こないだのあれの話してよ。
あっちの橋をわたろう。
知らない側の空のふちに、いくらか雲がたまっていた。
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photo by Tenki SAIBARA
〔今週号の表紙〕
第353号 走るための
佐藤文香
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