〔今週号の表紙〕
第576号 銀竜草(ぎんりょうそう)
山中西放
かつて滋賀県の山中で出会った2本の茸? その半透明な白色が余りにも不気味で触ることも出来ず写真に収めた記憶がある。
またの名をまさに幽霊茸。この春、奈良で再び沢山にお目に掛かった。遠くから見ればまるで白い花びらが古木の根方に降り積もっているように見えたものが、レンズを近づけば枯れ葉の堆積の中から貌を出す記憶の植物の群生であった。ここの銀竜草は小さく群生のため不気味さは感じない。
むしろ一つ目小僧のような集態は、水木しげるの妖怪目玉おやじの団体様のイメージさえ思い起こす。
ここは大和神域、花泥棒は来ないだろう。夏の季語である。
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