2018-05-20

【週俳4月の俳句を読む】光の切なさ 藤井あかり

【週俳4月の俳句を読む】
光の切なさ

藤井あかり


うたごゑの天の高きを組み上ぐる  吉川創揮

歌声の高さが天の高さとなるまで。

蝶の脚たんぽぽの絮乱さずに  同

これ以上ないほどそっと。

かなしみの耳の熱しよ紫木蓮  同

目頭から耳へと伝わっていった熱。

春眠やあこがれて鳥降りてくる  同

空に憧れる人と地に憧れる鳥の夢うつつ。

牛りんと匂ひ立ちたる桜かな  同

りんと立ち、りんと匂い立つ。

割れて窓光なりけり燕  同

割れる前とは違う光の切なさ。



【対象作品】
三輪小春 行く春 10句 ≫読む

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