有 象 無 象 中田剛
蟻止まり有象無象を見上げたる
雨垂れのしろがね消ゆる蜘蛛の糸
ひしめきてもう子ではなく燕の子
縋る声消えて燕の子も消えぬ
蟇盥回しにされてをり
群がれる蟻退けたれば土つめたし
懸命に本読むことよ額の花
鶏鳴のかすれてゆきぬ青あらし
梅雨も果なりバケツの泥鰌立ち泳ぐ
緑夜私(ひそか)に骨から肉を剥がす音
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2008-07-13
10句作品テキスト 中田剛 有象無象
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
有 象 無 象 中田剛
蟻止まり有象無象を見上げたる
雨垂れのしろがね消ゆる蜘蛛の糸
ひしめきてもう子ではなく燕の子
縋る声消えて燕の子も消えぬ
蟇盥回しにされてをり
群がれる蟻退けたれば土つめたし
懸命に本読むことよ額の花
鶏鳴のかすれてゆきぬ青あらし
梅雨も果なりバケツの泥鰌立ち泳ぐ
緑夜私(ひそか)に骨から肉を剥がす音
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