2010-09-19

後記+プロフィール178

後記 ● 村田 篠


『週刊俳句』にも何回かご登場いただいた句友の長谷川裕さんと、奥さんのニナさんにご案内いただき、メキシコを旅行してきました。メキシコ生まれで日本在住のニナさんには、行く先々でスペイン語と日本語の相互通訳もしていただき、おかげで、現地の生活者により近く触れることができる面白い旅になりました。

スペイン語から日本語、また、その逆のやり取りを聞いていてとても面白かったのは、スペイン語での非常に長い会話が、日本語にするとワンフレーズにおさまるということでした。スペイン語はまったく分からないのですが、対応する日本語よりは明らかに、明らかに言葉数が多い。世間話込みの会話なのか、とも考えてみましたが、相手は通りすがりの人物で、ややこしい世間話をするような間柄とも思えません。
そしてまた、これがスペイン語本来の構造なのか、あるいはメキシコ人によってスペイン語が話されるときに顕著な、メキシコならではの特徴なのか、というようなことも気になりました。

言語の構造に最も大きな影響を受けるのは、もしかしたら「詩」ではないか、という気がします。日本の最短詩型である俳句をスペイン語に翻訳すれば、どうなるのでしょうか。スペイン語辞書を引きながらでも、読んでみたい気がします。



今週は、記事少なめの号となりました。少なくても、もちろん『週刊俳句』は週に一度リリースとなります。下村さん、神野さん、野口さん、ご寄稿ありがとうございます。
どうぞごゆっくりお楽しみください。



それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。


no.178/2010-9-19 profile

■下村志津子 しもむら・しづこ
群馬県生まれ。1990年より作句開始。2010年8月、句集『可惜夜』上梓。「銀化」同人。

■神野紗希 こうの・さき
1983年6月4日、愛媛県松山市生。句集に『星の地図』。お茶の水女子大学博士課程在籍。

■野口 裕 の ぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)は4月10日に第四号を発行。入手希望の方は、yutakanoguti@mail.goo.ne.jp  ま で。進呈します。 サイト「野口家のホーム ページ」


■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」「百句会」会員。俳人協会会員。「Belle Epoque」

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