後記 ● さいばら天気
12月23日、東京・市ヶ谷で催された『超新撰21』刊行記念シンポジウム+懇親会に出かけ、いろいろな方と楽しい時間を過ごしました。シンポジウムの模様は、この192号でもお伝えしていますので、お楽しみください。
『超新撰21』の書名は、その「あとがき」にもあるように、ウラハイで昨年2009年12月31日にリリースした「週刊俳句2010年回顧」という記事(つまり近未来予測)にある『超・新撰』から採っていただいたとのこと、戯文を書いた本人は大いに恐縮しています。
十二月「年齢詐称疑惑」を除いては、近未来予測が当たってしまったわけです。世の中、おもしろいというか、おそろしいというか。
昨年の『新撰21』に続く「00年代の新人たち」シリーズ第2弾『超・新撰21』刊行に合わせた企画が目白押し。なお刊行直後、1名に「年齢詐称疑惑」が持ち上がり、週俳誌上でも議論沸騰。
そこで、せっかくですから、昨年大晦日の「2010年予測」がどのくらい当たっているか、確認してみましょう。
一月。
「10句作品の掲載がない」と予測にありますが、新年詠の豪華な顔ぶれ、通常営業に戻った1月17日号には明隅礼子さんの10句と充実。大ハズレ。
二月。
「第3回週刊俳句賞」は開催されませんでしたので、これもハズレ。
三月。
「40歳代を中心とした新同人が、オタクと俳句の融合=「オタイク」を掲げ、まるごとプロデュース」の予測はハズレでしたが、密かに期待していました。上野葉月さんあたりがやってくれないかしら、と。
「オタイク」
いいネーミグングだと思うのですが、どなかたかいかがでしょう? 政府の「クール・ジャパン」振興予算にすり寄るという手もありますし。
四月。
週俳3周年オフ会。これは実現しましたので、アタリです。
五月。
「四週連続で「サバービア音楽」特集」もハズレ。でも、来年あたり、はんぶん実現しそうで、こわいです。
六月。
20人体制にはならなかったので、これもハズレ。
七月。
鍛錬句会「真夏のハワイ」の企画なんて微塵もなかった。ハズレ。
八月。
俳句甲子園をツイッター生中継。これは実現するかと思ったのですが、なかったですよね。やってたの? でも、他のイベント(芝不器男賞に公開審査)では、ツイッターが威力を発揮していました。
九月。
アップされた記事すべて化け字に。……なんてならなかったので、これもハズレ。でも、このBloggerという無料ブログサービス、ときどきおかしな動きをしますので、油断がなりません。
十月。
「名古屋市で開かれた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に合わせ、「エコ俳句」特集。」……これはやりそこないました。ハズレ。
十一月。
「某俳句総合誌よりウェブサイト「週刊俳句」にM&Aの申し入れ。」……いや、なかったですね、そういう嬉しい話は。
で、十二月は最初に申し上げたとおり。
こうしてみると、的中率は低いのですが、それほど大きく予想とかけ離れた1年でもなかったような気もします。ちょっと間違えたら、とんでもないほうへ転がっていく。それが世界ってもんです。
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さて、少しはまともな話をしたほうがいいんでしょうか? しなくてもいいですよね。「後記」にそんなことは期待していないという声が聞こえます。
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この192号については、まあ、読んでください。煤逃でも、年末年始のテレビに飽きたときでの、いつでも。スペシャルな記事あり、レポート記事あり、回顧記事あり。今年の最後の最後まで誌面が充実しているのは、ひとえに、寄稿してくださるみなさん、読んでくださるみなさんのおかげです。
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今年1年、ありがとうございました。良いお年をお迎えください。そして、来年最初の日曜日に、また、お会いしましょう。
no.192/2010-12-26 profile
■四ツ谷龍 よつや・りゅう
昭和三十三年札幌生まれ、東京育ち。昭和四十九年「鷹」に入会。昭和六十二年、冬野虹とともに二人誌[むしめがね」創刊。平成九年ホームページ「インターネットむしめがね」開設。句集『慈愛』『セレクション俳人・四ッ谷龍集』、2010年12月、句集『大いなる項目』(ふらんす堂)を上梓。
■茅根知子 ちのね・ともこ
1957年東京生れ。1999年「魚座」入会。「魚座」終刊にともない2007年より「雲」同人。2009年「雲」退会。第4回(2001年)「魚座」新人賞。第15回(2001年)俳壇賞。句集『眠るまで』(本阿弥書店)。俳人協会会員。
■関悦史 せき・えつし
1969年、茨城生まれ。第1回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞、第11回俳句界評論賞受賞。「豈」同人。共著『新撰21』(邑書林)。URL:http://etushinoheya.web.
■生駒大祐 いこま・だいすけ
1987年三重県生まれ。「天為」「トーキョーハイクライターズクラブ」所属。「東大俳句会」等で活動。
■野口 裕 の ぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)は4月10日に第四号を発行。入手希望の方は、yutakanoguti@mail.goo.ne.jp ま で。進呈します。 サイト「野口家のホーム ページ」
■山口優夢 やまぐち・ゆうむ
1985 年、東京生まれ。東大・早稲田など東京の学生俳句サークルやTHCなどの超結社句会に参加。第六回俳句甲子園団体優勝・個人 最優秀賞。第二回龍谷大学青春俳句大賞大学生部門最優秀賞。第四回鬼貫青春俳句大賞優秀賞。好きな惑星は火星。2008年12月より銀化所属。アンソロ ジー『新撰21』(2009)に参加。2010年第56回角川俳句賞受賞。ブログ「そらはなないろ」
■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」「百句会」会員。俳人協会会員。「Belle Epoque」
■上田信治 うえだ・しんじ
1961年生れ。「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。ブログ「胃のかたち」
■さいばら天気 さいばら・てんき1955年兵庫県生まれ。1997年「月天」句会で俳句を始める。1998~2007年「麦」在籍。現在「豆の木」会員。現代俳句協会会員。2003年「麦」新人賞、05年、06年「豆の木賞」受賞。ブログ「俳句的日常」「七曜堂」 twitter
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