秋意 藺草慶子
水漬きたるものより秋の立ちにけり
野の川の透きたる秋の簾かな
ひと雨に秋めく庭を掃く母よ
蔵のものそこらに出して在祭
蜻蛉のつらぬく水のひかりかな
土砂降りの向う激しき秋の蝉
やがてなにもなくなる昼を秋蝉よ
星合や鏡の中を人よぎり
月光に蝕まれたるごとく座す
処暑の沖見て灯台を下りけり
●
2011-08-28
10句作品テキスト 秋意 藺草慶子
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photo by Tenki SAIBARA
秋意 藺草慶子
水漬きたるものより秋の立ちにけり
野の川の透きたる秋の簾かな
ひと雨に秋めく庭を掃く母よ
蔵のものそこらに出して在祭
蜻蛉のつらぬく水のひかりかな
土砂降りの向う激しき秋の蝉
やがてなにもなくなる昼を秋蝉よ
星合や鏡の中を人よぎり
月光に蝕まれたるごとく座す
処暑の沖見て灯台を下りけり
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