光(かげ) 小池康生
京都にもすこし慣れたるすべりひゆ
空白の行を涼しく挟みをり
早暁の光が鳴らす貝風鈴
手の甲にメモある他は素つ裸
流るるか流されゐるか水すまし
甘藍の一葉毎に厚き芯
河鹿鳴く研ぎ師は光(かげ)を入れ替へて
手花火を草の匂ひの中に待つ
蛇祀る大木にまだ蛇を見ず
台風のゆくへ耳掻みあたらぬ
●
2012-07-22
10句作品テクスト 光(かげ) 小池康生
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photo by Tenki SAIBARA
光(かげ) 小池康生
京都にもすこし慣れたるすべりひゆ
空白の行を涼しく挟みをり
早暁の光が鳴らす貝風鈴
手の甲にメモある他は素つ裸
流るるか流されゐるか水すまし
甘藍の一葉毎に厚き芯
河鹿鳴く研ぎ師は光(かげ)を入れ替へて
手花火を草の匂ひの中に待つ
蛇祀る大木にまだ蛇を見ず
台風のゆくへ耳掻みあたらぬ
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