後記 ● 西原天気
「いまどきの二十四節気」の話題はうっすら聞いていました(小誌・第第273号 2012年7月15日掲載の《二十四節気アンケート 日本気象協会提案「いまどきの二十四節気」とは?》等)。その顛末は、本号、上田信治さんによる《こもろ日盛俳句祭・シンポジウムレポート 「いまどきの二十四節気」は企画中止へ?》で。
ことばは誰のものか? ことばはどこにあるのか?といった観点でも示唆深い内容になっています。
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谷口摩耶さんは「鴻」編集長。小誌・第258号/2012年4月1日掲載の「『吉田鴻司全句集』抜粋100句」(平山雄一)のご縁もあって(「鴻」は故・吉田鴻司さんの名にある「鴻」。歿後、増成栗人氏を主宰にスタートした結社)、「蜥蜴」10句を寄稿いただきました。
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福田若之さんの「さよなら、二十世紀。さよなら。」30句、テキスト版は、通常版にプラス2句。CDのボーナストラックみたいなもののでしょうか(ちがうか)。ともかく、どちらもご覧になってください。
なお、プラス2句の1句目は、「せんそうはいやなの。バナナパフェが好き」と読むらしい。
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CDといえば、以前、ネット上のどこかで「初めて買ったCDは?」という話題があって、レコード(ビニール盤)から音楽愛好が始まった私のような年寄りは吃驚したものです。「そんなもん憶えとらん」。初めて買ったレコード(ドーナツ盤)ならもちろん憶えていますが、CDは「移行」(1980年代後半)に過ぎなかった。で、そのCDを買う人も、いまはもう減少の一途。音楽はダウンロードで買う時代だそうです。
CDがこんなに短命に終わるとは、言い換えれば、過渡的なメディアだったとは! ついこのあいだまで想像もできなかったです。
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デジタル化は社会の趨勢。しかし、ほんとうに便利なんですか?
本も新聞も、紙のほうが便利に決まってるじゃないですか。
電子書籍とか、スマートフォンとか、利用者ではなく、売る側の都合だと思うのですが、どうなんでしょう。
と、ネット上で、こんなことを言うのもおかしな話ですが。
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それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。
no.276 /2012-8-5 profile
■谷口摩耶 たにぐち・まや
1949年、東京都千代田区生まれ。85年、作句開始。吉田鴻司・増成栗人に師事。「河」新人賞、「角川春樹奨励賞」受賞。2006年「鴻」創刊同人。第1回「鴻」賞受賞。蒼韻集同人。現在、「鴻」編集長。俳人協会会員。同千葉県支部幹事。市川市俳句協会副会長。読売・日テレ文化センター講師。句集『鍵盤』、『風船』。第三句集『鏡』(2012年8月1日発売)。著書 『祖父からの授かりもの』(友松圓諦の激動の生涯)。
■福田若之 ふくだ・わかゆき
1991年東京生まれ。開成高校在学中に俳句部に入り、句作をはじめる。現在大学生。共著『俳コレ』。
■関悦史 せき・えつし
1969年、茨城生まれ。第1回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞、第11回俳句界評論賞受賞。「豈」同人。共著『新撰21』(邑書林)。URL:http://etushinoheya.web.
■藤 幹子 ふじ・みきこ
1978生。『炎環』所属。同人。
■鈴木牛後 すずき・ぎゅうご
1961年生まれ。「いつき組」組員。「藍生」会員。「俳句集団【itak】」 幹事。2012年「大人のための句集を作ろうコンテスト」最優秀賞。句集「根雪と記す」(「100年俳句計画」2012年4月号付録。マルコボ・コム)
■小池康生 こいけ・やすお
1956年、大阪市生まれ。「銀化」同人副会長。俳人協会会員。2012年4月、句集『旧の渚』上梓。
■小川春休 おがわ・しゅんきゅう
1976年、広島生まれ。1998年「童子」入会。2009年「澤」入会。現在「童子」同人、「澤」会員。句集『銀の泡』。サイト「ハルヤスミ web site」
■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)完結しました。最終号は品切れですが、第一号から第四号までは残部あります。希望の方は、yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ」
■上田信治 うえだ・しんじ
1961年生れ。「ハイクマシーン」「里」「豆の木」で俳句活動。共著『超新撰21』(2010)。ブログ「胃のかたち」
■西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。「月天」同人。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。ブログ「七曜堂」 twitter
2012-08-05
後記+プロフィール276
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