2012-10-21

10句作品テキスト 草深昌子 露の間

露の間   草深昌子 

汗すぐに風に冷えたる子規忌かな
なまじ雨落ちたる朝の露けしや
露の身のものを食ふこと怠らず
鵙晴や何はともあれ橋渡る
平らなるところなかりし花野かな
三つ四つ棗齧つてから笑ふ
坐せば尻熱くなる水澄めりけり
蛇穴に入るや浅瀬の大曲り
あの変な声は栗鼠とや末枯るる
石掃いて土は掃かざる暮の秋



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