飯島士朗 耳の穴
朝寒や無頼の性の草を踏み
碧眼を見開きて食ふ石榴かな
町内を一回りして秋深し
秋燈さざなみは何運び去る
草庵に子どもの気配豊の秋
月光の入り来るらし耳の穴
憎しみのほのかに香る菊枕
銀漢やわれら声音を貧しうす
ひとりごとためこむやうにひよんの笛
襟立てて都会の音にまみれけり
●
2012-10-28
10句作品テキスト 飯島士朗 耳の穴
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photo by Tenki SAIBARA
飯島士朗 耳の穴
朝寒や無頼の性の草を踏み
碧眼を見開きて食ふ石榴かな
町内を一回りして秋深し
秋燈さざなみは何運び去る
草庵に子どもの気配豊の秋
月光の入り来るらし耳の穴
憎しみのほのかに香る菊枕
銀漢やわれら声音を貧しうす
ひとりごとためこむやうにひよんの笛
襟立てて都会の音にまみれけり
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