左手 森賀まり
自画像の左手隠れ落し水
芒より歩み出て立ち塞がりぬ
顔ちがふやうにも見えて芒原
今引かれたる線上の秋茜
秋袷背中に指の届かざる
振り返りつつ残菊を剪りくれし
船の窓丸く並びし小春かな
草枯やかたぶく船に近づきゆく
色のなきかほとなりたる時雨かな
茶の花や煙の匂ふ服を吊り
●
2012-11-11
10句作品テキスト 森賀まり 左手
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俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
左手 森賀まり
自画像の左手隠れ落し水
芒より歩み出て立ち塞がりぬ
顔ちがふやうにも見えて芒原
今引かれたる線上の秋茜
秋袷背中に指の届かざる
振り返りつつ残菊を剪りくれし
船の窓丸く並びし小春かな
草枯やかたぶく船に近づきゆく
色のなきかほとなりたる時雨かな
茶の花や煙の匂ふ服を吊り
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