玉虫色 鳥居真里子
夏霧や母なる臍といふところ
馬の死の夕べ花茣蓙巻きにけり
どんみりと枇杷の実のありうす情け
盗癖のあるごとからすうりの花
鬣のまつさかさままつさかさま泉
たとふれば月の毒ある葡萄の木
花藻花藻この世のものが燃えにけり
たましひに玉虫色の痣ふたつ
暮るるまで臍をかくしぬ沙羅の花
まつり笛あの日のままにしたたりぬ
●
2013-07-28
10句作品テキスト 鳥居真里子 玉虫色
登録:
コメントの投稿 (Atom)
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
玉虫色 鳥居真里子
夏霧や母なる臍といふところ
馬の死の夕べ花茣蓙巻きにけり
どんみりと枇杷の実のありうす情け
盗癖のあるごとからすうりの花
鬣のまつさかさままつさかさま泉
たとふれば月の毒ある葡萄の木
花藻花藻この世のものが燃えにけり
たましひに玉虫色の痣ふたつ
暮るるまで臍をかくしぬ沙羅の花
まつり笛あの日のままにしたたりぬ
●
0 comments:
コメントを投稿